センターの理念

いまからほんの20年前、日本とヨーロッパを行き来するには北極経由の飛行機で24時間かかりました。

それがいまや、定期便の空路でたった12時間で行き来することができるようになりました。また、情報伝達手段の発達も目覚しく、地球の裏側で起こっていることを瞬時に知ることができるようにもなりました。

このような急速に狭くなりつつある現代に生きる私たちは、子供たちの将来はさらに狭い世界、全てのことがめまぐるしく進んでゆく社会、より高度な情報社会において活動すると想像しています。

そんな中で、 私たちの役目は狭くなった地球に生きる、次の世代の国際人を育むことだと考えています。

では国際人とは何でしょう。複数の言語が話せること、どんな環境のもとでも生き抜けることだけが、真の国際人といえるのでしょうか。

ライン

私たちは国際人とは、まず自分を知り、そして他の人々との違いを認め、そして違いがあるからこそ、どのようにおたがい理解しあえるかを考えようとする人たちのことだと考えています。肌の色が違うから、言葉が違うから、育った環境が違うから、顔が違うから、だからこそお互いを理解しあって尊敬していくことが大切なのではないでしょうか。

だからわたしたちはここ、ベルギーにおいて、まず自分が何者であるかを自覚し、自分の生まれ育った国を理解することが何よりも大切なのではないかと考えています。

その上で、初めてヨーロッパ文化の多様性を本当に学ぶことができ、そこから生まれる交流が真の国際理解、ひいては人間個人どうしがお互いを尊重できるようになるのではないでしょうか。

そのようなことが実行できる素晴らしい人間を未来の地球社会のために育てるのがわたしたち大人の義務と自認しています。